ドイツのクリスマスマーケット
冬空の下、温かいグリューワインで手元を温めながら、かわいらしいクリスマスの飾りや手作りの小物が並べられたテントを見て回ったり、寒さも物ともせずメリーゴーランドに乗ってはしゃぐ子供たちの満面の笑みを眺めたり……。クリスマスは毎年同じだけれど、だからこそ待ち遠しく、心和むものですね。
ドイツのクリスマスと言えばクリスマスマーケット。どの町のクリスマスマーケットもそれぞれに趣がありますが、大きな街のマーケットも小さな村のマーケットも、そこを訪れる人々の幸せそうな笑顔は同じです。日本の皆さんに、どの町のマーケットをご紹介しようか迷ってしまいますが、今回はドイツ国内でも名の知れた、また比較的日本の皆さんが多く滞在する町のマーケットを選んでみました。ステップインのスタッフがお薦めするマーケットもおまけとしてご紹介します。ドイツのクリスマスには欠かせないクリスマスのクッキー、プレッツェンの作り方もいくつかご紹介しますので、どうぞ最後までお付き合いください。
※コロナ渦の影響により、ここ数年クリスマスマーケットはどの街も概ね開催されませんでしたが、今年2022年の冬からは再開される街がほとんどです。お出かけの際は、感染防止対策を十分なさってください。
ドイツのクリスマスマーケット おすすめ10都市
- ニュルンベルク Nürnberger Christkindlesmarkt
ドイツのクリスマスマーケットといえば、国内はもちろん世界中でその名が知られているのがこのニュルンベルクのマーケット。クリストキントと呼ばれるとてもかわいい天使が幕を開けます。どこか一つ、クリスマスマーケットに足を運ぶなら、この街がお薦めです。 - シュトゥットガルト Stuttgarter Weihnachtsmarkt
旧市街に立つシュティフト教会を背景にして佇むこの街のクリスマスマーケット。テントの上に飾られたキリスト誕生の場面のデコレーションはぜひ一度見てみたいです。 - フランクフルト Frankfurter Weihnachtsmarkt
日本からドイツに渡航する人のほとんどはこの街の空港に降り立つので、クリスマスシーズンに旅行でドイツを訪れたら、ぜひ足を運んでみてください。普段はシックなオフィス街もこの時期ばかりはとてもアットホームです。ニコライ教会の鐘のコンサートは毎日、9時5分、12時5分、17時5分に始まります。この時間に近くを通りかかったら、ぜひ足を止めてみてください。 - ミュンヘン Münchener Christkindlmarkt
マリエン広場など街の中心地にたつ巨大マーケットがメインですが、さすが大都市ミュンヘンなので、街の周辺あちらこちらにマーケットが出ます。中でもお薦めはシュヴァービンガー・クリスマスマーケット。それほど大きくはないけれど、アーティストが手掛ける手作りの小物がたくさん並ぶことでとても人気です。 - デュッセルドルフ Düsseldorf Weihnachtsmarkt
“ドイツの中の日本”と言われるこの街のクリスマスマーケットはとても華やか。ハインリヒ・ハイネ広場のエンゲルヒェン・マルクト(Engelchenmarkt)は、クリスマスのイルミネーションでゴールド一色に輝いています。 - フライブルク Freiburger Weihnachtsmarkt
旧市街に立つクリスマスマーケット。ドイツ南部のこの街は、このシーズン雪が降ることも多いので、ホワイトクリスマスも期待できそう。12月6日は市庁舎広場にニコラウスがやって来ます。子どもたち、集まれ! - ベルリン Weihnachtsmarkt in Berlin
さすがドイツの首都ベルリン。クリスマスマーケットは市内のあちこちに建つので、どれを紹介したらいいのか迷ってしまいます。人気なのは、GendarmenmarktやAlexanderplatzにたつマーケットです。クラシックな昔ながらのクリスマスマーケットが好きな人には、St. Hedwigs-Kathedraleのノスタルジックなクリスマスマーケットもお薦めです。 - リューベック Lübecker Weihnachtsmarkt
市庁舎とマリエン教会を背景に佇むマーケット。名物となっている巨大観覧車は今年も登場します。クリスマスのイルミネーションをちょっと高いところから眺めてみるのも素敵かもしれません。ただし、防寒は万全に。 - エッセン Internationaler Weihnachtsmarkt Essen
世界20か国以上の国からクリスマスグッズが集められているという、とてもインターナショナルなマーケット。ルール地方ではお馴染みとなっているエッセンのイルミネーションは圧巻です。 - ドレスデン Striezelmarkt Dresden
この街のクリスマスマーケットのハイライトは、14メートルもの高さのクリスマス・ピラミッド。クリスマスの飾りを伝統的に作っているエルツ地方ならではの素朴な味わいが目を引きます。ぜひお子様と一緒に行ってみてほしいです。
ステップインのスタッフがお薦めするクリスマスマーケット
ステップインのスタッフももちろん、クリスマスマーケットは大好きです。ステップインのオフィスがあるボン近郊のマーケットが多いですが、ドイツ西部に住んでいらっしゃる方や旅行でこの地方を訪れる方は、ぜひチェックしてみてください。
- ケーニヒスヴィンターのドラッヘンブルク城 Schloss Drachenburg in Königswinter
「ボン近郊の町ケーニヒスヴィンターにあるドラッヘンブルク城のクリスマスマーケットが断然お薦め。ものすごく混んでるけど、絶対行く価値あり!」
何人ものスタッフが口を揃えて薦めるのがこのドラッヘンブルク城のクリスマスマーケット。イルミネーションで輝くお城の城内に一歩足を踏み入れると、そこにはチャールズ・ディケンズの世界が広がります。第1アドヴェントの週末12月2日に幕を開けますが、毎週末の土日のみ開催なので気をつけてください。 - ザッツファイ城 Burgweihnacht auf Burg Satzvey
「ザッツファイ城のクリスマスマーケットは雰囲気が素晴らしい。城内ではキリスト誕生の場面が劇の形で紹介されています。ランタンを持って登場する村人たちは中世ドイツ語を語ります。登場する動物たちもとても可愛い!」
アイフェル地方にあるこのお城は、車がないと行きにくい所にひっそりと佇んでいますが、地元の人はもちろん、毎年遠方からもたくさんの人が訪れます。キリスト誕生の劇は、その劇を見るのももちろん楽しいけれど、それを見ている子どもたちが目をまんまるに広げて見入っている様子を眺めるのも、とても微笑ましくて、なんだか幸せな気分になってしまいます。劇は週末の午後のみ行われます。 - ブレーメン Bremen
「ブレーメンの中世クリスマスマーケットがお薦めです。街を流れるヴェーザー川に沿って並ぶマーケットでは、中世のコスチュームを着た売り子さんが笑顔で挨拶をしてくれるので、とても趣があります。ここでは、グリューワインの代わりに“ドラッヘンブルート”(竜の血という意味)というホットドリンクが飲めますよ」 - ミュンスター Münster
「Prinzipalmarkt周辺がイルミネーションでゴールドに輝いていてため息ものです。」
市内5カ所で開催されるミュンスターのクリスマスマーケット。クリスマスシーズンでなくても観光客がたくさん訪れる美しい街なので、クリスマスとなったら言わずもがなです。 - モンシャウ Monschau
「何度も行ったことがあるけれど、やっぱりここのクリスマスマーケットはどこか特別です」
この町は、もうあとちょっとでベルギーという国境近くにあり、本当にとっておきのお薦めです。短い冬の一日が終わり、淡い西日が暮れかかるころ、細い石畳の道沿いにたたずむクリスマスの飾りつけがされた家々を一つ一つ見て歩くのがとてもロマンティックです。 - ゴスラー Goslar
「日本の皆さんにはあまり知られていないかもしれませんが、ハルツ地方にあるゴスラーのクリスマスマーケットに一度足を運んでみてはいかがでしょう。素朴でアットホームな雰囲気が好きな方にはぴったりです」
第1アドヴェントと第2アドヴェントの週末にWöltingerodeの修道院で開催されるクリスマスマーケットがお薦めです。子ども連れなら、町の中心部を走る子ども列車にぜひ乗ってみてください。キラキラ光るクリスマスツリーや動物たちが迎えてくれます。 - ケルンのチョコレート博物館 Schokoladenmuseum Köln
「ケルンにあるチョコレート博物館は子どもと一緒にぜひ行ってみてほしいです。クリスマスとチョコレート、ぴったりの組み合わせですよ」
ライン川と旧市街の間に位置し、日頃からケルン市民と観光客で賑わっている界隈に博物館はあります。ライン川沿いは普段でも恰好の散歩コースですが、クリスマスの屋台を見ながらというのはもちろんこの時期だけ。ドームの街ケルンだけに、ドーム型のモチーフをあしらったクリスマスの小物もいっぱいあります。お土産にいかがでしょう。
プレッツェンを作りましょう。
ドイツのクリスマスのお菓子と言えば、よく知られているのがシュトレンではないでしょうか。でもシュトレンは、お菓子作りが得意な人なら大丈夫ですが、作るのに時間がちょっとかかるし、お菓子作りはどちらかというと苦手という人にはちょっと難易度が高いかもしれません。かく言う私も、シュトレンを作るとなるとちょっと腰が引けてしまう口です。
もっと気軽に、忙しいこの時期でも楽しんで作れるお菓子、子どもがいたら一緒に作れるお菓子と言えば……。そうです、プレッツェンです。クリスマスが近づくと、ドイツではどの家庭でもクリスマスのクッキー、プレッツェンを焼き始めます。それぞれの家庭におばあちゃんの代からずっと受け継がれているレシピがあったりして、それはそれはとても微笑ましいです。カルダモンやシナモン、クローブなどの香辛料を加えたり、ナッツやドライフルーツを練り込んだりして作るプレッツェンは、まさにクリスマスの香りです。プレッツェンのレシピはもちろん山ほどありますが、ここではその中から二つ、私が今年、実際に作ってみようと思うものをご紹介します。
【カルダモンとハーゼルナッツの入った三日月クッキー】Vanillekipferl mit Kardamom
材料:ハーゼルナッツのパウダー150g、小麦粉300g、ベーキングパウダー半パック、バター250g、砂糖125g、カルダモンパウダー小さじ1、シナモンパウダー小さじ2分の1、卵の黄身3個分
- すべての材料をボールに入れて混ぜ合わせる。
- 生地をラップで包み、冷たい所で1時間ぐらい寝かせる。
- 生地を適当な大きさなにちぎり、三日月の形にする。
- 200℃に予熱したオーブンで10分ぐらい焼く。
- お好みで、粉砂糖をまぶしても美味しいです。
【ココナツとジンジャーのクッキー】 Kokos-Ingwer-Makronen
材料:(ビオの)ライム1個、卵の白身4個分、砂糖200g、(粗めの)ココナツのフレーク270g、すりおろしたしょうが小さじ2、塩少々
- ライムは湯で洗って皮をおろす。汁を絞る。
- 卵の白身に塩少々を加えて角が立つくらい固めに泡立てる。
- 2の中に少しずつ砂糖を加える。
- 3の中にライム汁小さじ1、ココナツのフレーク、ライムの皮、すりおろしたしょうがを加えて混ぜ合わせる。
- 小さじで生地をすくいながら鉄板に丸く並べ、130℃に予熱したオーブンで約30分焼く。生地をオブラートの上にのせて焼いてもいいです。
アドヴェンツカレンダーの最初の窓が開く12月1日まで、もうすぐです。毎日一つずつ窓を開けながら、クリスマスイブまでの日を指折り数えていると、師走の忙しさもほんの一瞬どこかに飛んでいってしまう気がします。風邪を引きやすい時期となりますが、どうぞ皆様お元気で。ドイツ、日本、そして世界中のどこかで、心温まる和やかなクリスマスをどうぞお過ごしください。
メリークリスマス!
Frohe Weihnachten!
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