Paar Sonnenuntergang
ドイツの夏の楽しみ方

ドイツの夏の楽しみ方

暗くて寒くて、ながーい冬がようやく終わりを告げると、もう来ないかと心配していた春がやっぱり今年もドイツにやってきます。夏時間が始まる頃から日ごとに日照時間が長くなり、気づいたら夜の9時でも外はまだ夕方ムード。木々の芽が一斉に芽吹き始め、小鳥のさえずりが耳に心地良く、花粉が舞い始め、日本の桜ほどではないけれど、ドイツでもめっきり春の風物詩になりつつある桜が見事に咲き誇り……、と思ったのも束の間、4月のきまぐれな風と雨がピンク色の花びらをあっという間に吹き散らし、そして次の日には夏がやってきちゃいます。

そうです。ここドイツではいちおう「春夏秋冬」という言葉はあるものの、日本のような情緒豊かな季節の移り変わりは残念ながら望むべくもなく、えっと思っているうちに冬→(春)→夏です。でも、冬が長い国に暮らす人々の特徴かもしれませんが、ドイツ人はみんな夏が大好きです。しかしここで「夏」といっても、日本の夏を想像してはいけません。日本人の感覚で言ったら、ドイツの夏は「初夏」。湿度が低いので日中はとてもさわやか。日差しは比較的強いですが、とても過ごしやすい季節です。もちろん冷房なんて要りません(ありません)。

そんな、超快適な夏をドイツではみんなどのように過ごすのでしょう。ドイツ人に人気の、というか、ドイツ人らしい夏の過ごし方をいくつかご紹介します。

グリレン(戸外でバーベキュー)三昧

グリレン(Grillen)とは戸外でバーベキューをすること。ドイツ人はもうこのグリレンに目がない。あきれるほどにみんなグリレンが大好きです。老いも若きも、夏の夜長、天気さえ良かったら、庭やテラスでみんなグリレン三昧です。そりゃ、ここは「お肉の国」だもの。気持ちはわかる。青空の下、美味しいお肉を焼いてピクニックのように家族や友達同士、お隣さんも呼んだりして、わいわい賑やかに食べるのはとても楽しいものです。バーベキューのやり方は特に日本と変わりはありません。肉奉行(家族でやるなら大抵はパパ)がビール片手にせっせと焼いて、焼けたそばからみんなでぱくつきます。

最近読んだ新聞に、グリレンのエキスパートが書いた「グリレンする時に注意すること」という記事がありました。うっかり自分もやりそうなことがいくつか書いてあったので、ご参考までに。

  • ちょっとぐらい焦げ目がついていた方が美味しい→これは間違い!少しの焦げ目でも、体に良くない成分が含まれているそう。なので、あまり神経質になりすぎるのもどうかと思いますが、焦げ目が多いソーセージをわざわざ好んで食べるのはやめた方が無難かもしれません。

  • ビールでグリルの火種を消してはだめ!→これをしてしまうと灰が生じて、その灰がお肉に付いてしまうのでやめましょう。肉奉行さんは大抵、ビールを片手に持っています。なのでついうっかりそのビールをかけて火を消したり弱めたりしがち。気をつけましょう。

  • お肉を焼く前に塩を振るのはだめ!→そうすると、お肉が乾いてしまうそう。塩味を付けるなら、お肉が焼けてからにしましょう。

子どもも大人もアイスクリーム

子どもはもちろんアイスクリームが大好き。でもドイツ人は大人も大好きです。これは当時、ドイツに来て間もない頃、日本人の私にはちょっとした衝撃でした。いわゆる日本のサラリーマン世代の男性でも、アイスクリーム片手に街を颯爽と歩いているんです。ちなみに、こちらのアイスクリームは日本で売ってるようなソフトクリームではなくて、サーティーワンで売ってるようなアイスが主流です。冬の間はめっきりお客さんが減るので、開店休業(もしくは休業)していた町のアイスクリーム屋さんも、夏の足音が近づいてくるとさあ、いよいよシーズン到来。軒先に並んだテーブル席は、お天気のいい日は親子連れやカップルでいっぱいです。

お店では大抵、日本と同じようにコーンか紙カップのどちらかを選んでからオーダーします。シングルかダブルか、はたまたトリプルか、それはお好み次第です。子どもには、アイスの上にハリボなどのお菓子を一つサービスで付けてくれたりするお店もあるんですよ。

アイスの名前がわからなくても、そこは人間同士、注文したいアイスを指させば通じるので何も問題はないですが、スマートにアイスを注文したい方のために、ここでにわかドイツ語講座です。

Ich möchte eine Kugel Mango in der Waffel, bitte.
コーン型にシングルでマンゴのアイスをください。

2 Kugeln Zitrone und Vanille im Becher, bitte.
レモンとバニラのダブルを紙カップでお願いします。

でも、アイスと言えばちょっと気になるのがそのお値段。私が住んでいる町では、数年前まではシングルが80セントでした。でも昨年は10セント値上がりして90セントに。え、もしかして近いうちに大台に乗ってしまうの!と心配していたら案の定、今年初めて食べたアイスは1ユーロでした。ガーン……。大抵は(私の場合)ダブルを注文するから、当然ながら2ユーロです。日本でのアイスの最近の相場は分かりませんが、いい勝負なんじゃないでしょうか?

ビアガーデンで涼を取る

ドイツと言えばビール。夏と言えばやっぱりビール。レストランやカフェ、クナイペの店先に並んだテーブルは、夏ともなるとビール片手におしゃべりに花を咲かせる人でいっぱいです。アルコールは苦手という人でも大丈夫。ビールの国ドイツと言っても、ノンアルコールビールはもちろん、各種ソフトドリンクも人気大です。そもそもドイツ人は、外のテラス席が大好きです。ちょっとぐらい曇っていても気にしない。ましてやお天気に恵まれた夏日ならば、テラス席は満席です。相席もOK。仲のいい友達と、それからその場で偶然相席になった人たちと、夏の夜を楽しく過ごしてください。

蚤の市に出かけよう

どこの街でも村でも、冬を除いた春夏秋の3シーズンは様々なマーケットが開催されます。蚤の市(Flohmarkt)、アンティークマーケット、子ども用品のマーケット、本のマーケットなど、オールドタイマーの車のマーケットなどなど、テーマはいろいろあるけれど、青空の下、大抵は町のマルクト広場などを中心に、日がな一日(大抵は週末)賑やかに開かれます。もしかしたら何か掘り出し物が見つかるかもしれないので、ぶらぶらと散歩がてらお店を見て回るのはとても楽しいものです。もちろん、自分で出店することもできます。小さくなってしまった子ども用品などは、まだまだ使えるものだったらよく売れますよ。子どもたちが自分で、もういらなくなった自分のおもちゃや本などを売っている微笑ましい光景も時々見られます。

念のため、蚤の市での基本をおさらい。「これいくらですか?」と売主に聞くと、例えば「10ユーロよ」と答えが返ってきます。でも言われた通り、10ユーロで買う必要はありません。自分が例えば8ユーロくらいなら買いたいなあと思ったら、「7ユーロなら買いたいところなんだけど…」と言ってみたらどうでしょう。きっとその売主は、神妙な顔で考えて(考えるふりをして)、「8ユーロならまあいいよ」と言ってくれるかもしれません。そう、この駆け引きこそ蚤の市の楽しみの一つです。お目当ての物を見つけたら、ぜひちょっと値切ってゲットしましょう!

ところで、蚤の市といえば残念ながら必ず出没するのがスリです。貴重品はできるだけ持たず、財布は上着の内ポケットなどに入れておくといいですよ。リュックサックを持っていくなら、背中に背負わず、体の前に持ってくると安心です。それでも、やっぱりスリに遭ってしまったという方、荷物保険のご請求については「保険金のご請求」でご案内していますので確認なさってください。

ベンチに座って日光浴

ドイツに限らず、欧州諸国は日照時間が少ないのでビタミンDが不足しがち。別にだからという訳ではないだろうけど、冬の間は日の光を浴びることが極端に少ないので、夏ともなると、公園のベンチに腰かけてただただ暖かな日差しを堪能する人々の姿をよく見かけます。また、これもちょっとした驚きですが、昨日までは冬のジャケットをはおっていても、今日は短パンにTシャツ、足元はビーチサンダル、と服装が1日にして180度変わる人が結構多くいます。「季節の移り変わり」が体にしみこんでいる日本人には、ちょっとついていけない早業なんです。

まあ、それはさておき。こちらの夏は湿度が低いのでカラっとして爽やかではありますが、日差しはかなりきついので日焼け止めは必需品です。ドイツでは、大人はもちろん子どもでも赤ちゃんでも、サングラスをかけている人が日本人に比べて断然多いような気がします。ちなみに、ドイツには日本人のように日傘をさす習慣はありません。これをやると、ものすごく目立ってしまいます……。

ガーデニングに精を出してみる

ドイツでは、日本に比べて広い庭を持っている人が多いです。庭とまでいかなくても、ベランダでも。暖かくなってくると、冬の間じっと家に閉じこもっていたガーデニング好きはもう体がウズウズ。早速、雑草抜きあたりから庭仕事を始めます。この時期になると、町のガーデニングセンターやスーパーなどではガーデニンググッズが並び始め、ガーデニング魂をくすぐります。

市営菜園も町のあちらこちらで見かけます。お天気のいい日は外に出て、砂いじりに精を出してはいかがでしょう。そのうちに、最初は出くわすために悲鳴を上げていたミミズにも慣れてしまいますよ。種から育ててもいいし、苗もたくさん売っています。ハーブの種類もとても充実。育てるのはとても簡単手軽で、ハーブの苗の植木鉢をキッチンに並べて、フレッシュなものをサラダや料理で使う家庭もドイツではよく見かけます。

体育会系はサイクリングで汗を流そう

ドイツ人は自転車が大好き。子どもも大人もみんなお天気がいい日に何をするかって、サイクリングです。ここ数年、電気自転車も多く出回っているようで、高齢者や坂の多い地域に住んでいる人などにを中心に特に人気で、街でも走っているのをよく見かけるようになりました。隣国オランダほどではないですが、街によって多少違いはあるものの、ドイツでも概ね自転車用道路がきちんと整備されているので、サイクリングはとっても快適です。サイクリングコースに最適な自然も多いですし。(街中でも、ちょっと走ったら自然ばかりです)

大人も子どもも、(大抵の人は)しっかりヘルメットをかぶっています。でもまあ、ヘルメットは安全のためなので必要なものですが、ドイツでは自転車に乗る時の恰好が様になっている人が少なくありません。自転車用の(風を切って走るための)シャツとパンツ、手袋、靴、自転車用ナビetc….。別にどんな格好で走ってもいいんですが、みんな結構スタイリッシュなんです。これが日本だったらちょっと浮くんじゃないかと思っちゃいますが、こちらでは全く普通です。なので皆さんも、どうせドイツで自転車に乗るんだったら、恰好から入ってみてもいいかもですね。

それから、ドイツで自転車に乗る際に覚えておくべきは「手旗信号」。日本で(私は)使ったことがありませんでしたが、ドイツでは左折や右折をする際にみんなよく使っています。子どもたちも小さい頃からパパやママを見習って覚えるようです。車の運転手もこれをよく見ているので、手旗信号をちゃんと出して安全運転を心がけてください。

Urlaub(休暇)のために仕事をしているといっても過言ではないドイツ人。(この「Urlaub」という単語も、ドイツにしばらく滞在したらすぐに覚えちゃう単語の一つです。とても頻繁に話題に上りますから)年間休暇は絶対に無駄にはしません。全部ちゃんと消化します。子どもがいる家庭だったら、来年の学校の休み期間を前以てチェックして、1年前ぐらいから休暇の計画を立て始めます。気合が入っています。

ドイツでは高速道路(アウトバーン)が全国を縦横無尽に走っているので、車で旅行をする人ももちろん多いわけですが、休暇シーズンともなるとここドイツでも避けて通れないのが渋滞。学校が休みに入った日あたりは特にひどいです。でもそのためもあってか、ドイツでは各州ごとに学校の休み期間がずれているので、全国一斉に夏休み突入!なんてことはありません。
さあ、どこに出かけましょうか。今年の夏の旅行計画をまだ立てていない人は、ぜひ「ドイツ夏の旅行ガイド」をチェックしてみてください。

ドイツで、ヨーロッパで、楽しい夏シーズンをお過ごしください。

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