Seebrücke Sellin
ドイツ夏の旅案内

ドイツ夏の旅行ガイド

日本の蒸し暑い夏とは打って変わり、とても過ごしやすいドイツの夏。旅行するにはぴったりの季節です。ドイツ全国、津々浦々に書くことはできないのでピンポイントでのご紹介となりますが、ステップインのスタッフが実際に行って良かった街や地方をご案内します。まだこの夏の予定を立てていないという方、今からでも十分間に合います。どうぞご一読ください。

夏はやっぱり「海」で決まり!

バルト海と北海のリゾート地へGo!

ドイツ人は大の旅行好き。夏場はヨーローパ各国のあらゆるリゾート地でドイツ人観光客を見かけます。でも、「子どももいるし、外国はまだちょっと大変だから国内で気軽に楽しめるところで夏休みを過ごしたい」と思っている家族も多く、そんな家族連れに人気のある国内リゾート地の筆頭が、北ドイツのバルト海(Ostsee)沿岸地方。リューゲン島(Rügen)やヒッデンゼー島(Hiddensee)などには砂浜のきれいな海岸が多く、リゾート地らしい賑わいと華やかさがあってお薦めです。

ドイツにあるもう一つの海といえば「北海」(Nordsee)。こちらもバルト海同様に夏の観光地として人気です。ドイツ最北端にあるズュルト島は、すぐその横がデンマークという所に浮かぶ小さな島で、こちらも夏休みはたくさんの観光客で賑わっています。ビーチはもちろんだけれど、ぜひ訪ねてみたいのがカイトゥム(Keitum)という小さな村。ぽつんぽつんとのどかに建つフリースランド地方独特のかや葺き屋根の家々はほとんどが18世紀に造られたものだといい、雰囲気たっぷり。家々の庭に色とりどりに咲く花や緑も本当に素敵です。この村は、金細工などのアーティストが多く住んでいることでも知られています。村にある郷土博物館にはぜひ足を運んでほしい!

オランダとの国境に接し、北海沿岸へと続くドイツ北部、オストフリースラント地方(Ostfriesland)も夏旅行にお薦め。南ドイツのように「革ズボンをはいてビールジョッキを片手に持ったドイツ人」はここにはいません。とても清楚でスマートな避暑地です。ここで有名な飲み物といえば、ビールならぬ紅茶です。アッサムやセイロンなどの茶葉がブレンドされたオストフリーゼンテーは、ずばり正統派紅茶。くっきりした味わいでとても飲みやすいです。この地方で行ってみたい街はレーア(Leer)。200年以上の歴史を持つ紅茶博物館があり、一見の価値ありです。北海の風に吹かれながら、心地よい夏のひとときを過ごしてみませんか。あまり人込みが好きじゃないという人にはきっと気に入ってもらえると思います。

「山」で大自然に囲まれたい

まさに「アルプスの少女ハイジ」の世界。山派のあなたには、南ドイツのアルペン街道沿いに点在する田舎町がぴったりです。この地方はアルゴイ地方(Allgäu)と呼ばれ、夏場は登山やハイキング、サイクリングを楽しもうとたくさんの観光客が押し寄せます。ボーデン湖(Bodensee)に浮かぶリンダウ(Lindau)の町、赤い丸い屋根と独特な円柱型の様式で知られるザンクト・バルトロメー僧院がぽっかり浮かぶケーニヒス湖(Königssee)周辺などは特に人気。また、ドイツ最高峰ツークシュピッツェ(Zugspitze)の山頂を目指すなら、登山口となるのはガルミッシュ・パルテンキルヒェン(Garmisch-Partenkirchen)。登山鉄道やロープウェイを利用して山頂へたどり着いたら、そこには感動のパノラマが待っています。高い所が苦手な人には、ちょっと厳しいかもしれませんが、断然行く価値ありますよ!夏といっても頂上付近は肌寒いので、ジャケットを忘れずに。

海でも山でも、この後でご紹介するどの町や地域へも、ドイツ国内なら、車はもちろんですがドイツ鉄道DB(ドイチェ・バーン)でも快適に旅を楽しめます。「ドイツで列車に乗ろう」で、DBの利用方法をご紹介しています。ご参照ください。

夏は川のある町が涼しげでいい

ドナウ川・レグニッツ川 バンベルク(Bamberg)

旧市街が何といっても素敵。家々の特長的なオレンジ色の屋根が可愛らしく、旧市庁舎もとても個性的です。小さな路地が入り組んでいるので、地図なんて見ないで気のおもむくまま、風の吹くままに散歩してみてください。街全体がこじんまりとしているので歩きやすいですよ。中でもはずせないのはレグニッツ川沿い。小さな家々が立ち並ぶ「小ヴェネツィア(Klein Venedig)」と呼ばれる地区はカメラなしで通りすぎることはできません。大雨が降って水位が上がったら、浸水しちゃうんじゃないかと心配になるくらい川に近いところに肩を寄せ合うようにギュっと可愛らしい家々が並んでいます。

バンベルク公式サイトhttps://www.bamberg.info/

ドナウ川 レーゲンスブルク(Regensburg) 

訪れた人からがっかりしたという感想を聞いたことがない、ドナウ川沿いのそれはそれは美しい街。シンボルは二つの尖塔が目印の大聖堂ドームです。「大聖堂のすずめたち(Domspatzen)」と呼ばれる少年合唱団がよく知られていて、日曜日なら彼らの歌声が聴けるかも。ドナウ川を挟んで眺める街並みは、石畳とれんが色の家々が続く旧市街。どこを切り取っても、絵になる風景ばかりです。おしゃれなカフェもたくさんあるので、お茶の時間も楽しみです。

レーゲンスブルク公式サイトhttps://www.regensburg.de/

ライン川 リューデスハイム(Rüdesheim)

ライン川と一面のワイン畑に挟まれた小さなこの町は「ラインの真珠」とも呼ばれ、ライン川下りをしたりお土産物屋を冷やかす観光客で、夏は特に賑わっています。特に有名な通りは「つぐみ横丁」(Drosselgasse)。ワイン・レストランでキーンと冷えた白ワインを片手に、夏の夜をのんびり過ごしてください。

リューデスハイムのある地方はドイツワインの一大産地。ライン川沿いに一面に広がるワイン畑は瑞々しい緑が目にとてもまぶしいです。夏なら、遊覧船でライン川下りをするのがお薦め。ローレライの岸壁、ひっそりと佇む数々のお城がお出迎えしてくれます。子ども連れでも十分楽しめますよ。

リューデスハイム公式サイトhttp://www.ruedesheim.de/de/

モーゼル川 コッヘム(Cochem)

ドイツ西部、ルクセンブルクとの国境に近いコッヘム(Cochem)の町は、モーゼル川沿いにあるドイツ人にとても人気のある観光地。どうしてそんなにドイツ人に人気があるのかって?それは、この町周辺はサイクリングをするのにもってこいだからです。ワイン畑が広がる川沿いのサイクリングコースは、一年を通して(真冬はさすがに寒いかな)家族連れ、仲間通しで、それからもちろん、ツール・ド・フランスならぬ「ツール・ド・モーゼル」を満喫する本格派のサイクリストでいっぱいです。ドイツ人って本当に自転車好きですね。

コッヘム公式サイトhttp://www.cochem.de/

メルヘンの世界を旅したい

ノイシュヴァンシュタイン城(Neuschwanstein)

ドイツ観光の定番中の定番、旅行ガイドブックの表紙を飾る常連といえば、舌を噛みそうな名前を持つ「ノイシュバンシュタイン城(Neuschwanstein)」。19世紀にルートヴィヒ2世によって建てられた、お姫様と王子様が出てくる童話のお城そのままを絵に描いたようなお城です。ドイツの南の南の南、もうあとちょっとでオーストリアという地方にあり、あまりに定番すぎるので、これまで何となく足が向かなかったひねくれ者の私ですが、ドイツ在住二ケタを過ぎて久しい昨年、ついに訪れてしまいました!

お城の周りは観光バスでごった返し、それだけで腰が引けてしまった私は、実はお城の中には入らなかったんですが、車でお城の敷地からほんの少しだけ走ったところから遠目に眺めてみました。その日は淡いグレーがかった曇り空だったんですが、それをバックにそびえ立つオフホワイトを基調としたお城は、グラデーションがとても綺麗で、とても雰囲気がありました。真冬の寒空にも映えそうなお城だけれど、すがすがしい夏の一日に訪れてみてほしいです。

お城の玄関口となっている町はフュッセン(Füssen)。お土産物がたくさんあり、観光客で賑わっていますが、アルプス地方の自然に囲まれ、散歩にはもってこいです。お城見学が終わったら、ここでゆっくりお茶してください。

ノイシュヴァンシュタイン城公式サイトhttp://www.neuschwanstein.de/

ちなみに、9月16日~10月3日までは、バイエルン州を訪れたらはずせない街ミュンヘンで「オクトーバーフェスト」が開催されています。この時期にノイシュヴァンシュタイン城を訪れるのなら、ぜひ旅のプランに加えて、美味しいビールを飲んで楽しんでください!

ブレーメン(Bremen)

「ブレーメンの音楽隊」は地元ドイツでも大人気。市庁舎前にひっそりと(ちょっと拍子抜けするくらい控えめなので、キョロキョロ探してくださいね)立つ音楽隊の銅像は、あまりに多くの人に撫でられているので、ロバの足辺りが金ぴかに光ってます。その市庁舎の地下にあるラーツ・ケラーは雰囲気も良く、お食事とワインがオススメ。

ブレーメン公式サイトhttp://www.bremen.de/

ローテンブルク(Rothenburg ob der Tauber)

質実剛健なイメージの強いドイツという国がもつ、もう一つの顔。それはずばりおとぎの国。小さな木組みの家が立ち並び、特に女性に人気です。「ロマンティック街道(Romantische Straße)」と名付けられるにふさわしい、のどかな田舎道が続く南ドイツ地方には、ドライブがてら気ままに立ち寄ってみたい町がいっぱいです。中でもイチオシなのがローテンブルク。クリスマスシーズンの賑わいはものすごいので、行くなら夏が断然お薦め。ピンク、レモン色、水色、ベージュ、、、パステルカラーが可愛らしい木組みの家が並ぶ石畳の町をは、本当に可愛らしい。自分もそこに住んでみたくなっちゃいます。

ローテンブルク公式サイトhttps://www.rothenburg.de/

都会派にお薦め 夏が似合う街

ハンブルク(Hamburg)

ドイツ人が「住んでみたいと思う街」ランキングでいつも上位に名を連ねるのがこの街。特にシニア世代に圧倒的な人気を誇る大人の街です。とっても洗練された港湾都市で、ロマンティックなハーバービューや赤レンガが連なる情緒ある倉庫街など、オシャレピープルにはたまりません。

倉庫街からほど近く、運河沿いの広場の先端に満を持して登場したのが、街の新たなシンボルであるコンサートホール「エルプ・フィルファーモニー(Elbphilharmonie)」。2017年1月に完成したと思いきや、連日、観光客が怒涛のように押しかけ、それは本当にすごい賑わい。波止場沿いの散歩道から見上げると、波の形のような一面ガラス張りの建物が赤レンガの土台部分に乗っかった形でデーンと構え、思わず歓声ものです。建物の中にも入れるけれど、私個人的には外から眺めた方がいいかな。

ハンブルクのナイト・ライフを満喫したいなら、はずせないのが「レーパーバーン(Reeperbahn)」。風俗産業やナイトクラブ、ビアガーデンなどが1キロ近くも続く歓楽街です。「君子、危うきに近寄らず」ではあるけれど、やっぱり興味津々。女性の一人歩きは避けた方がよいけれど、友達同士なら怖がることもないので、羽目を外さない程度に盛り上がっちゃうのも一興です。

それから最後に。日曜日にこの街にいたら、ぜひ行ってみてほしいのがフィッシュマルクト(魚市場)。新鮮な魚やシーフードをはさんだブレッツェンを頬張ってください。お値段はちょっと高めな気がするけど、美味しいですよ。

ハンブルク公式サイトhttp://www.hamburg.de/

ライプツィヒ(Leipzig)

旧東ドイツの街で一番のお薦めがここ、ライプツィヒ。まずは街の玄関口であるライプツィヒ中央駅が圧巻です。ヨーロッパ最大級規模の行き止まり式の駅で、構内にはショッピングセンターや飲食店が連なり、旅行者でいつも賑わっています。

中央駅からマルクト広場までは歩いてすぐ。趣のある旧市庁舎が目印です。そこからちょっと歩いていくと、バッハが指揮者を務めたことで知られるトーマス教会があり、その向かいにはバッハ博物館。またちょっと歩けば、ゲーテやニーチェが学んだライプツィヒ大学があります。この大学、外から見るとお洒落なショッピングモールのような洗練された建物で、私は実は、建物の中に入ってみるまで大学だとは思わなかったほど。学生だったら、こんな大学で学んでみたいと誰もが憧れるんじゃないかしら。大学の前は大きな噴水のある広場があり、壮大なオペラハウスがドーンと構えています。マルクトを中心に、徒歩で回れるところに見どころが集まっているのが旅行者には嬉しいですね。

それから、子ども連れのご家族にぜひ行ってみてほしいのがライプツィヒ動物園。中央駅からそれほど遠くなく、言ってみれば街の真ん中にいきなりアフリカサバンナがある感じです。夏休み期間(9月末まで)は、通常よりも長く19時まで開館しているから、夏の夜長を動物たちとゆっくり楽しめます。

一日街を歩いて、さあ夕食はどこで食べよう。お薦めはずばり「アウアーバッハス・ケラー(Auerbachs Keller)」です。1525年に創業した歴史的なワイン酒場で、ゲーテの『ファウスト』にも登場しているためとても有名。そんな有名なところなら、予約なしじゃだめからしら?いえいえ、飛び入りでも大丈夫です。レストランのフロアはとても広くてクラシックな造り。大抵はすぐに席が見つかります。自家製の牛肉料理がむちゃくちゃ美味しいです。

ライプツィヒ公式サイトhttp://www.leipzig.de/

ここだけのとっておき

ドイツで最も美しい村モンレアール(Monreal)

西部ラインラント・プファルツ州のエルツ渓谷にある小さな小さな村。「ドイツで最も美しい村」とも言われ、山々に囲まれた盆地にそれはそれは静かに佇んでいます。車で近くを通りかかっても、もしかしたら通り過ぎてしまうかもしれないぐらい小さな町ですが、本当に可愛らしいです。

村の中心を小川がチョロチョロと流れ、入り組んだ細い道に沿って木組みの家々がお互い寄り添うように立ち並んでいます。どの家もとても小さな造りでまるで小人の家みたい。本当に誰かが住んでいるのかしらと思ってしまうぐらい静かな佇まいですが、表札もかかっているし、窓枠には季節の花々も飾られているので、ささやかながら村人の生活の息づかいは聞こえてきます。
村をぐるーっと一周するのには1時間あれば十分。でも、ふと角を曲がったところに小さなカフェがあったり、道なき道を上っていくと城跡があったりして、ゆっくり楽しめます。

ドイツ人の同僚も、この村のことは知らなかったみたいです。知る人ぞ知る、とっておきの村。この記事を読んでいただいたあなたはとてもラッキーです。ぜひ足を運んでみてくださいね。

モンレアール公式サイトhttp://www.monrealeifel.de/

最後におまけ

ステップインのある町ボン(Bonn)

最後に、ステップインのオフィスがある街ボンをご紹介します。旧西ドイツの首都だったけれど、「首都」というにはあまりにこじんまりとした学生の街です。マルクトにはもちろん、ベートーヴェンの像が立ってます。彼の生家(ピンク色の壁が目印)も歩いてすぐなのでぜひお立ち寄りを。個人的には、19世紀初頭に活動した画家アウグスト・マッケの美術館「August Macke Haus」がお薦めです。当時の画家で知られた名には他にカンディンスキーなどがいるけれど、マッケの名は日本ではあまり知られていないかも。でも、彼の作品を見たら、あー、この絵ねって思う人もいると思います。2017年秋からリニューアル・オープンの予定です。

ボン公式サイトhttp://www.bonn.de/

ドイツ・夏の旅のガイドは以上です。どこか気になった町や地方はありましたか?
他にも、ドイツには訪ねてみたいところが盛りだくさんですが、それは次回までのお楽しみ。
皆さん、ご家族で、お友達同士で、どうぞ楽しい夏休みをお過ごしください。

ステップインでは、皆さんからの旅のフォトをお待ちしています。この夏の素敵な思い出、たくさんお寄せください。hoken(at)stepin.de

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