
ドイツ語学学生ビザの申請
10代の学生から元気なシニア世代まで、ドイツ各地の語学学校では世界各国からやって来た幅広い世代の留学生がドイツ語を学んでいます。ドイツでの語学留学については、「ドイツ語学留学ガイド」の記事で留学エージェントの担当者からの情報をご案内していますので、そちらで確認していただくとして、ここでは、その語学留学に際して必要なビザの申請について書いてみたいと思います。
ドイツで語学学校に通う留学生の場合、その大半は現地で有効な旅行保険や留学保険に加入して、(語学)学生ビザなる滞在許可を申請取得する必要があります。外人局でのビザ申請を無事に乗り越えて、楽しい留学生活をスタートさせてください。ちなみに、この滞在許可はドイツ語で「Aufenthaltserlaubnis」といいます。長すぎて、仰々しくて、何度言っても舌をかみそうな単語「アウフェントハルツエアラウブニス」ですが、これを手にした時はそれはもう嬉しいです。ドイツビールで乾杯してください!
ドイツに語学留学をする場合、90日以内の滞在ならば滞在許可(ビザ)は必要ないので、パスポートだけ持って入国して語学学校に通うことができます。90日といえば3カ月。日本の大学の夏休みや春休みを利用したり、「いきなり長い滞在は不安なので、まずはお試しドイツ」として短期留学をする人にとっては、この3ヵ月間というのは現地での滞在期間を決める際の一つの目安になるでしょう。ビザなしで外国に滞在することができるというのは、かなり気持ちの面で楽です。というか、楽勝です!なぜなら、ビザを申請するということは、申請に必要な書類を一つ一つ用意する必要があるわけで、そして晴れて書類が全部揃ったら、今度はそれを持っていよいよ「外人局」に申請をしに行かなくてはいけないわけで……。考えただけでも気が重くなります。(私だけ?)
でも、現地滞在が90日以上に及ぶ場合は滞在許可の申請が必要です。そこのところは、誰も譲ってくれません。ドイツの外人局は小さな村から大きな街まで、どの街もおしなべて対応がよろしくなく(ガックリ)、「外人局でのビザ申請、楽しかったなあ。もう一度やってみたい」と言う感想は残念ながら今までに誰からも聞いたことはありません。それでもしょうがない!私はドイツに3カ月と言わず、半年、いや1年、できれば2年、欲張って3年ぐらい住みたいんだ!! という人はがんばるしかないのです。
最初からテンションを上げすぎちゃいました。ここからは冷静に。語学留学をする場合の語学学生ビザ申請の方法と必要書類をご案内しましょう。必要書類を漏れなく揃えて、運を味方につけたなら、怖いものなしです!
〇語学学生ビザの申請方法と必要書類
滞在が90日以上に及ぶ場合は、滞在許可の申請が必要です。日本人(日本国籍を有する)の場合はまずドイツに入国してから、90日間以内に外国人局で滞在許可を申請することができます。ワーホリビザなどのように、渡航前に東京のドイツ大使館や大阪神戸のドイツ総領事館で申請取得することができたらよかった(と私は個人的に思う)のですが、語学学校への留学生の場合は基本的にまずは現地に着いてから、自分が滞在する町の管轄の外人局でビザの申請をすることになります。外国局でのビザ申請は、残念ながら一筋縄ではいかず、スムーズに手続きを進めるにはいろいろとコツがありますが、それは別の記事で書きましたのでそちらをご覧ください。
“備えあれば憂いなし”、必要書類を漏れなく揃えて申請に臨むのは無事にビザを取得するための大前提となります。東京のドイツ大使館が同サイトhttps://japan.diplo.de/ja-jaで案内をしている「滞在許可の申請に必要な書類」に基づいてご案内しますので、どうぞチェックしてください。
1. 滞在許可申請書→外人局で入手できます。
2. 住民登録証明書→滞在する町の住民局(Einwohnermeldeamt)で入国後1~2週間以内に住民登録を(Anmeldung)する必要がありますが、その際に受け取る証明書を提出します。入国から2週間以上過ぎてからでも住民登録は受け付けてもらえると思いますが(私自身もそれほどすぐには手続きをしませんでした。私の場合はまず、住民局なるものがどこにあるのか調べるのに時間がかかっちゃいましたので……)できるだけ早めに進めましょう。住民局は、その街の市役所の建物内の一つの部署として設けられている場合が多いので、場所が分からない場合はまずは市役所(Rathaus)に足を運んでみましょう。
3. パスポート
4. 写真→35mm×45mmで正面撮影。これ以外にも目の位置や顔のサイズなど細かい規定があるので注意が必要です。
→ドイツでは街の写真屋さんに小さなスタジオが設けられていて、証明用写真が必要になるとそこで撮ってもらうのが一般的です。日本での準備が間に合わなくて現地調達する人は、街の写真やさんに駆け込んでください。撮影前にサイズなどの細かい規定についてしっかり伝えることを忘れずに。
5. ドイツ国内で有効な医療保険の証明書
→ステップイン旅行保険で対応できます。外人局で問われる可能性が高い歯科治療や妊娠時の補償はもちろん、現地で賃貸契約を結ぶ際に大家さんに求められることが多い賠償責任保険や盗難時に必要となる荷物保険など、現地滞在に対応した保険プランを各種ご用意しております。
6. 滞在目的を証明する書類→語学学校の入学許可証(ドイツ語
7. 滞在費用の証明→滞在中の学費や生活費、帰国費用等が担保されていることを証明する書類です。大使館サイトによると「滞在予定の全期間について月額720ユーロ以上の収入があること」となっているので、十分な金額が入金されている以下のいずれかの書類を用意しましょう。
- 奨学金についての証明(ドイツ語または英語)
- 日本の金融機関が発行した本人名義の口座の残高証明書(ユーロ建て)
→外人局によっては受理されない場合もあるので、要注意です。 - ドイツの銀行開設した「閉鎖口座」(Sperrkonto)の証明書
→この「閉鎖口座」というのはドイツ人には全く馴染みのない口座ですが、現地の各種銀行で開設できます。でも、ドイツ到着後、早々に銀行を探して窓口で口座開設の手続きを進めるのはちょっと荷が重いかもしれません。ドイツ人には馴染みがないだけに、無愛想な銀行窓口の係員から「閉鎖口座って何?」と一言返されて立ち往生なんてことも考えられます。大使館のサイトでは、渡航前に日本でオンライン開設ができる銀行の情報も掲載されていますので、日本で準備を済ませておいた方が無難かもしれませんね。ただ、銀行口座については滞在するにあたってやはり必要になるものですので、普通口座は開設しておくと便利です。自分が住む街に支店がある比較的大きな銀行(Deutsche Bank, Postbank, Sparkasse)などがおすすめです。
1~7までの書類のうち、現地でしか調達できないものもありますが、日本で揃えておけるものも多くあります。ステップイン旅行保険は、渡航前に日本からオンラインで簡単にお申込みいただけます。保険書類は通常、平日のお申込みならその日中にメールでお送りしています。これでビザ申請に必要な書類の一つはほら、もう揃っちゃいました!ご不明な点がありましたら、日本語でお気軽にお問い合わせください。現地で日本人スタッフが対応いたします。
*ビザ申請時に必要な書類は常に変更される可能性があります。また外人局によっては、さらに別途書類の提出を求められる場合もありますので(頻繁にあります!)、必ずご自身で最新情報の確認をしていただきますようお願いします。
ステップイン旅行保険のご案内
ステップインが提供する保険は、ドイツ旅行保険大手HanseMerkur社の保険です。
現地滞在期間または保険契約期間が13カ月以上の場合は、新規・延長契約ともに疾病保険の保険者が同社子会社のADVIGON社に移ります。保険プランや補償内容等は同じですのでどうぞご安心ください。