
ドイツで車を運転する/ドライブにおすすめの街道
自動車王国ドイツに来たら、ぜひ車の運転をしてみたい、アウトバーンをまさに高速で飛ばしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。ドイツは車がなくては生活に支障を来たすぐらい車社会の国です。真面目で通るドイツ人の運転マナーは概ね良好で、運転しやすい国だと言えます。(どこぞの国のように、車同士がクラクションで会話をしているようなアグレッシブさはありませんのでご安心を)
ドイツで車を運転するときに必要な手続き、運転時に気を付けることなどをご紹介します。ドイツ国内各地に散らばる人気のドライブスポット、メルヘン街道やワイン街道など、車で走ってみたくなる美しい街道や地方も併せていくつかピックアップしてみましたので、ぜひチェックしてみてください。Gute Fahrt!!
スーパーの種類
滞在する街の交通機関事情にもよりますが、ドイツでは街の中心部に住んでいるならまだしも、毎日の生活の足として車がないと非常に不便なことが多いです。 市バスなどは、走っていたとしても通勤・通学時間にほんの少し本数があるだけ、なんてことも稀ではありません。ドイツで車を運転するために必要な手続きや書類について、ドイツ大使館のサイトhttps://japan.diplo.de/ja-ja/service/-/1212270よりご案内します。現地滞在期間によって書類が異なるので、現地で車を運転する予定がある人は確認してください。
1. ドイツ滞在が6カ月以内の場合
- 日本の運転免許証とそのドイツ語訳を所持する。
- 日本の運転免許証と国際免許証を両方所持する。
国際免許証は、住民登録をしている都道府県の運転免許試験場で申請取得できます。
2. ドイツ滞在が6カ月以上の場合
現地で住民登録と滞在許可を取得した後、日本の運転免許証の公式なドイツ語訳を持って居住地の道路交通局でドイツの運転免許に書き換えます。書き換えを申請する時点で日本の運転免許証の有効期限が1年以上残っている必要があるので、渡航前にきちんと確認するようにしましょう。また書き換えの際、日本の運転免許証は一旦、ドイツ当局に預けることになります。在独の日本大使館や領事館を通じて返却してもらえる場合があるので、希望する場合は現地で問合せをしてください。
日本の運転免許証のドイツ語訳を入手できる機関
- 在独日本大使館、総領事館
- ドイツ各地のADAC(ドイツ自動車連盟、日本のJAFに相当)
- ドイツ国内の公認翻訳士資格を有する翻訳者
運転時に気を付けること
ドイツでの運転は慣れてしまえば大丈夫ですが、最初はやはり日本と違って戸惑う場面がいろいろあります。山ほどあるドイツの交通規則の中でも、まず知っておいた方がいいこと、日本とは異なる点などをご紹介します。
- ドイツは右側通行
これは恐らく、ドイツで運転しようと思っている人なら知らない人はいないかと思います。でも、頭で分かっていても、慣れるまでは十分気を付けないといけません。歩行者として横断歩道を渡るときも気を付けてください。右から車が来ますよ! - シートベルトの着用は前後座席とも義務
シートベルトの着用規則は厳しく、ドイツ人はかなり真面目に守っているという印象があります。後部座席に座る場合も必要なので、自分の安全のためにお忘れなく。 - 子どもはチャイルドシートを着用する
12歳未満、身長150㎝以下の子どもはチャイルドシートやその他の保護装置に座らなくてはいけません。ちなみにこれは、タクシーに乗る場合も同じです。 - 速度制限に注意
市街地、学校などが近くにある住宅街などは特別に制限速度が設けられている場合が多いので、標識をしっかり確かめるようにしましょう。
- 駐車違反に注意
日本と同じく、ドイツでも駐車違反の取り締まりはあります。自由に駐車していい場所か、時間制限がある場所か、有料か無料か、いろいろ異なりますので、標識を見てしっかり確認してから止めましょう。「ちょっとぐらいいいかな?」と思っていると、駐車違反の紙が貼られてしまってトホホということになりかねません。
例えばこの標識、「P」はParkplatz(駐車場)を意味しています。「月曜日から金曜日の9時~18時は駐車券(有料)が必要。土曜日は9時~13時までは2時間まで駐車可能(無料)。その他の時間帯は時間制限なし。何も書かれていない日曜日は駐車し放題」です。また駐車する際は、その上の標識イラストにあるように片輪は歩道に乗せた状態で止める必要があります。 - ロータリー交差点が多い
いわゆる通常の十字交差点ではなく、信号がないラウンドアバウト交通になった環状の交差点がドイツの道路ではいたるところにあります。ロータリー内を走っている車が優先で、時計と反対回りで車が走り、環状道路に入っていくときは右側からです。自転車もこの交差点を走りますよ!
- 自転車も車道を走る
ドイツでは、自転車は歩道ではなく車道(自転車専用レーン)を走ります。自転車に乗っている人は、右折・左折時には手信号(ハンドサイン)を使って後ろを走っているドライバーに知らせるのが普通なので、曲がり角では注意が必要です。ちなみにこの手信号、ドイツの子どもたちは小学校中学年の頃に行われる自転車教室で教わります。ドイツでは大人も子どもも普通によく使っています。車を運転する際のみならず、自分が自転車に乗るときにも、安全のためしっかり合図を出すようにしましょう。 - ガソリンスタンド(Tankstelle)での給油はセルフサービス
ドイツのガソリンスタンドは大抵セルフサービスです。給油が終わったら、料金はスタンドのショップへ入っていき、レジで自分が使ったスタンドの番号を伝えた上で支払います。ガソリンスタンドにはトイレも大抵備え付けられているので、使用したい場合はレジでその旨を伝えるとトイレの鍵を貸してくれます。
アウトバーンを走る
ドイツの高速道路(アウトバーン)と言うと、猛スピードで飛ばして走っているイメージを持っている人も少なくないかと思います。私の個人的印象ですが、日本の高速道路よりはかなり全体的に速いように感じます。普通に走っている車で時速130キロ~ではないでしょうか。当然ながら追い越し車線を走る車は、F1ほどではないにしてもかなり速いです。ドイツに来た当初は、どの車両もすごい速さに感じました。でも慣れてしまうと怖いもので、速度表示を見たら150キロぐらい出ていた、なんてことも今では稀ではありません。アウトバーンを走る際に知っておくべきことをいくつか挙げてみましょう。
- ドイツのアウトバーンはA3, A66など、頭にアウトバーンの頭文字「A」がついています。いたって分かりやすいです。アウトバーンの標識はスカイブルーが目印です。
- 基本的に制限速度はありません。でもカーブ箇所などには速度制限がある場合もあるので注意が必要です。
- 右側通行なので、追い越し車線は日本とは逆で左からです。
- 必ず覚えておきたい用語は「Ausfahrt」出口。それから「Zentrum」(街の中心部)。街の中心部に行きたかったら、とにかくこの言葉を頼りに進みましょう。
- 高速料金はありません。でも飛ばしすぎてお隣の国まで走っていったら、そこは有料だったということもありますので、あくまでもドイツ国内は無料だということをお忘れなく。ちなみに、ヨーロッパ国家間は基本的に国境検査がありません。
- 残念ながら渋滞(Stau)は多く、渋滞に巻き込まれるとドイツ人はみんなものすごい勢いで悪態をつきます。「ドイツ人の嫌いなものベスト3」に入れてもいいぐらいです(笑)。ドイツでは日本のように全国一斉に夏休みに入るというようなことはなく、州ごとに休暇に入る時期が異なるので、その点では休暇渋滞は少しだけ解消されます。でも、それでも渋滞は多いです。特に多いのが工事渋滞。ドイツの高速ははっきり言ってどこもかしこも工事ばっかりです。それも長い!万年渋滞です。
- サービスエリアはありますが、日本のようにその土地の名産物コーナーやお土産コーナーが設けられているところはありません。ちょっと残念。
レンタカーを借りる
ドイツにはレンタカー(Mietwagen)会社が数多くあります。大手の会社ではHertz、Europcar、Sixt、AVISなどがよく知られています。空港に窓口が置かれている会社や日本から事前に予約が可能な会社もあるので、各会社のサイトでチェックすることをおすすめします。その他、中小レンタカー会社はもちろんたくさんありますが、サービス面や選べる車種の幅広さ等を考えると、大手会社の方が安心かもしれません。借りる際に気を付けるとよいことを挙げてみました。
- 会社によって年齢制限や運転免許の保有歴など条件が異なるので注意。
- 自動車保険*に入る。
- 事故や故障が起きた場合の対応方法、連絡先を確認しておく。
- ドイツ以外の国でも運転する予定がある場合は、事前に確認しておく。
*ドイツで運転する際、自動車保険(自賠責保険)への加入は義務づけられています。任意で車両保険に加入できますが、フルカバータイプのVollkaskoが望ましいです。レンタカーを借りる場合には必ず保険に加入しましょう。ステップイン旅行保険には、自動車保険は含まれていませんのでご留意ください。
ドライブにおすすめ、ドイツの人気街道
1 ライン川沿いルート(Köln~Mainz)
雄大なライン川に沿ってケルンからマインツへ続く川沿いの街道は、時にどこまでも真っすぐ、時にくねくねと曲がりながら快適に続きます。ワインの産地に近づくと、山側にはブドウ畑が広がります。川沿いでは、サイクリングしたりハイキングしたりする人で賑わい、フェリーも行きかいます。そんな光景を窓越しに見ながら走っていくと、ドイツらしい素朴なお城がふと前方に現れます。中には、「ねこ城」なんていうおもしろい名前のお城もあるんですよ。気が向いたら、車を降りて休憩がてら川沿いの町やお城を散策してみてもいいですね。ハイライトはリューデスハイムの町。ワイン好きならぜひ立ち寄って、地元のワインを飲んでみてください。お土産屋さんもたくさんあって、いつも観光客で賑わっています。
2 アルペン街道(Alpenstrasse)
オープンカーが似合う街道といったらこの街道。冬はスキー客で賑わうバイエルン州のアルプス地方も、夏の季節は姿を変えて大自然の雄大さを思う存分満喫できます。夏の避暑地としてドイツ人に人気のアルゴイ地方、リンダウ島からベルヒテスガーデンまで、湖畔の町で休憩しながら清々しいドイツの夏を楽しみたい方には断然おすすめです。ハイライトはケーニヒス湖。(Königssee)オープンエアのカフェで美味しいビールを飲みたいです。
3 ロマンチック街道(Würzburg~Füssen)
日本からドイツに来る方で、この名前を聞いたことのない人はいないのではないでしょういか。南ドイツのヴュルツブルクからフュッセンまで約460キロに渡って続く、ドイツで最もよく知られ、そして最も人気のある街道です。可愛らしい木組みの街並みで知られるローテンブルク、ドイツが世界に誇るノイシュヴァンシュタイン城など、ドイツという国のロマンチックな一面を愛する人なら絶対に気に入ってもらえる地方です。自然に囲まれたのどかなドイツの田舎町を横目に、ただのんびりと、気の向くままに車を走らせてみてはいかがでしょう。ドライブといえば夏のイメージですが、ローテンブルクに行くならクリスマスシーズンもおすすめです。
4 アレーン街道(Alleenstrasse)
左右を並木に囲まれた素朴な田舎の一本道。気持ちのいい青空の下、生い茂る木々の緑がまぶしい日の光を遮って心地いい木陰を作ってくれる。窓を大きく開けて外から入ってくる新鮮な空気を肌に受けながら、車は爽快に進んでいく。これ以上素敵なドライブのひとときはないのではないでしょうか。ドイツ各地に散らばる全長3000キロにも及ぶ「Alleenstraße」は、ドイツのどのドライブガイドでもおすすめしている美しいドライブコースです。
中でも北ドイツ、夏は観光客で賑わうバルト海に浮かぶリューゲン島には、名もないようなこれら街道が続きます。時間を忘れてのんびりと、日がな一日ドライブを楽しみたい方にはぜひおすすめです。
5 メルヘン街道(Hanau~Hameln~Bremen)
数々のメルヘン童話を生み出したグリム兄弟の故郷であるハーナウを起点に、兄弟ゆかりの地であるマールブルクやカッセル、ハーメルンの笛吹きで知られるハーメルンからブレーメンまで続く600キロに及ぶ街道。童話の舞台になった町を訪ねる人気の観光ルートです。夏には野外劇やオープンコンサートなど童話にまつわる催し物も開催されます。ご家族みんなで楽しめる街道です。
6 北ドイツ街道(Lüneburger Heide)
個人的におすすめするのがこの地方のドライブ。北ドイツのハンブルクから南下、リューネブルクの街を中心に、リューネブルガー・ハイデと呼ばれる自然保護公園が広がる一帯は、車で走っていると名前も知られていない小さな町が点々と現れます。特に大きな街も近くにないので、渋滞とはあまり縁がなく、ナビなしで車を走らせるのもいいでしょう。「エリカ」という名の赤紫色の花が咲き乱れることから、「エリカ街道」という名前でも知られています。どちらかというと男性っぽいバイエルン州やライン地方とは異なり、女性らしい優しさが漂う北ドイツ地方の魅力を感じてもらえると思います。リューネブルクは気取りがなく、でもどこか洗練された空気を感じる街で、素敵なカフェがたくさんありますよ。
ドイツで運転して思ったこと
「ドイツの道路は、自転車専用レーンが設けられている所が多いので、そこを自転車で走っている走行車には注意が必要です。走行車がいないと、うっかりレーンに立ち入ってしまいそうになるので注意が必要です。」
「車道を走っている自転車は、左折をする時には車線の中央を走ってきて車と同じように左折レーンに入ってくるので、最初はちょっとびっくりしました。」
「ドイツ人ドライバーは比較的運転マナーがいいと思います。車の運転には慣れていませんでしたが、ドイツでの運転は思ったより快適です。」
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